「英会話力テストが短期で2ランクUP」の事例

英会話研修には英会話力の効果測定を

会社の昇格要件でTOEIC Listening & Reading Test(以降「L&R」)目標を設けているところは多いですが、英会話力について客観テストの目標を設けているところは少ないのではないでしょうか。

英会話研修の効果測定としてTOEIC L&Rを利用しているケースも少なくないようです。

ただ研修目的が英語で会話する能力を上げることであるならば、効果測定も同じく会話力測定で行うのが望ましいです。テストの具体的目標を設けると、受ける側としても「その目標をクリアする」という努力の目標が明確になり、自己研鑽への取り組みがしやすくなります。

昇格要件でリスニングとリーディングに懸命に取り組むように、スピーキング力向上に対しても同様に必死に取り組んでもらえれば、会社として「英語で業務上のコミュニケーションで支障のない人を〇〇人育成する」といった計画も立てられるでしょう。

ここでは一つ、英会話力の目標達成のために頑張った方の実際にあった例をご紹介したいと思います。

 

海外勤務に必要な具体的英会話力とは

ITOPグレード「6」なら太鼓判

M社では国際要員のための英語研修を行っています。期間は約2年間。受講者の英語レベルはTOEIC L&Rスコアで500点~600点ぐらいの人を中心です。研修の効果測定としては、TOEIC L&R(目標 700点以上)もありますが、このコースでは、会話力についてもOTCのITOPという英会話力測定テストを採用しています。ネイティブスピーカー面接官との1対1のインタビュー形式(15分間)で、グレード1(準ネイティブレベル)~ 10(単語表現レベル)までの10段階で評価されます。(下の『OTC ITOPの英語力評価表』をご参照下さい)

この研修では、ITOPグレード「4」を最終目標としていますが、実はITOPの「4」というグレードは、日本国内だけで勉強して達成するのはかなり困難な目標ではあります。そのため現在ではITOPグレード「6」を全員必達目標としています。

この研修でITOPグレード「6」を取ったある社員の方がアメリカ駐在となりました。その期間に、その方の周りで働く現地人スタッフに聞き込み調査したところ、「彼とは英語でのコミュニケーションがスムーズで非常に助かっている」との評価を得ました。彼の前任者の英会話力は「6」まで達しておらず、同様の調査では「英語での意思疎通に問題があった」という評価だったとのことでした。

なぜ「6」まで達する人が少ないのか

<OTC  ITOP の英語力評価表>※クリックで拡大

初めて英会話研修を受けた場合は、数十時間程度で1グレード上がることはよくあります。ただその伸びしろの使い切った後は、なかなか1グレードでも上げるのが難しくなってきます。

実際に英語を使って業務を行っている人も、仕事をしながら英会話テストのグレードが上がるかというと、なかなかそうならないことが多いようです。

以前、某企業さんでITOP導入を検討する際に、TOEICも900点以上で国際業務に既に従事している方に受験していただきました。周りの予想に反してグレード「8」でした。

そんなはずはない、と会話テストのモニター(テスト後に録音したものを再チェックする人)担当のネイティブスピーカー講師に話を聞きました。聴くことと発話自体はできていましたが「センテンスがきちんと言えておらず文法が不正確なために、発言内容が正しく伝わっていない」とのことでした。

時々仕事上で英語を話す人を聞いていると、文法的な不正確のために、本人が意図しているであろうことと違うことを言ってしまっているというケースもみかけます。

ちょっとブロークン気味でも、お互いに知っているトピックであれば、流暢っぽく話すと、全て通じているような気になります。実際、話し相手が「理解してあげよう」と努めれば、それなりにコミュニケーションは成り立つのも事実です。ただ客観的に見たらそれはまだレベルとしては十分でないというのも確かです。

英会話教室では外国人講師も、日本語があまりできない人だったとしても、日本人とのコミュニケーション自体に慣れていて、不正確な英語でも想像力を働かせて理解してくれることが多いと思います。そのため初級レベルの人でも「会話を楽しむ」ことができるのです。そうなると、そこで満足してしまい、それ以上の向上を目指した努力をあまり積極的に行わなくなります。

日本国内で英会話力レベルを上げようとすると、かなり意識的に英文法の誤りや発音を直したり、英単語やフレーズを覚えるということをしないと、そこそこのところで成長は止まってしまいます。それがちょうどITOPのグレード「8・7」のレベルから「6」の間にある一つの壁でもあります。

大まかですが、具体的にグレード「6」達成には以下の要素が必要です。
・短くシンプルなセンテンスなら瞬時に口にできる。動詞の時制や三単現s・時制や能動・受動態ぐらいはある程度正確に言える。
・必要に応じ動名詞・不定詞、接続詞・関係詞なども使い、ある程度長く複雑なセンテンスを(完璧でなくてもいいが)使って自分の考えを表現できる。
・頭の中で日本語から英語に翻訳せず、ストレートに英語で発話できる。
・日常・業務関連の語彙をある程度知っていて使える

このレベルになると、大切なことを英会話力不足で間違って伝えてしまうようなことは無いでしょう。もちろんもっと細かなニュアンスを使いこなすには、さらなる実力UPが求められますが、日本人ビジネスパーソンとしては十分でしょう。

 

目標に向けた特訓が身を結ぶ(M社 Mさんの実例)

会話テストで目に見える成果が出ない場合

さて、ある年の国際要員研修も期間の終盤に差し掛かった頃の話です。12月に最終会話テストを控え既にその時10月半ばでした。当時はOTCは英語検定としてITOPのみを提供し、研修自体は別の語学会社が実施していました。

その研修のご担当者様から「目標に達していない人をなんとかしてほしい」ということで、研修実施会社ではなくOTCの私に依頼が来ました。そしてすぐに受講者の方々と個別カウンセリングの機会を設けました。

受講者9名のうち、「6」まで達している人は1名だけ。Mさんはその中の一人でした。TOEIC L&Rは700点半ばでしたが、会話力はOTCグレード8。寡黙な方で「なんか、会話力が上がる気がしない」と弱音を吐いていました。

ここまで1年半以上、ネイティブスピーカーの授業を1回2時間・週2回受けていました。これまでTOEIC対策やビジネス教材をいろいろ使用しており、TOEIC L&Rスコアは600点台半ばから700点台半ばまで上がってきていました。英語を話す潜在的な力は徐々に蓄積されていたのだと思います。

英会話能力については、直接普段のレッスンを見学できないので、テストスコアとご本人の話す内容から判断するしかありませんでした。ご自分では「学んだはずの英語の知識、文法などが口から発話できるようにしたい」とおっしゃっていました。

研修担当者の方からは「テスト本番の2か月後までになんとか」とお聞きしていましたが、よく日数を数えると1か月半を切っていることに、その場で気づきました。

残された時間も考慮して、週2のネイティブのレッスンを生かしながら、これまでの知識がスラスラ口からでるように活性化できるような自主トレーニングをやってもらうのが一番だと思いました。

具体的な自主トレーニング内容

私がカウンセリングの当日持参してMさんにお渡ししたのは『Grammar in Use(日本語版「マーフィーのケンブリッジ英文法 中級編」の英語版)』でした。

この本の内容(サンプルページ)

「中学1年程度の基礎の基礎から、少しづつ確実に速く口から英語ができるよう毎日音読トレーニングしましょう」

私はそう言って、トレーニング方法を説明しました。

Be動詞や動詞の現在形ではじまり、過去形、未来形、完了形などごく基本的な事項を例文とシンプルな最低限の説明を見ておさらいし、不安があれば書き込みの問題を行う、なければそのまま例文を全て50回づつ音読。分厚い本なので、最後までは行きつきませんが、最初の数十ユニットだけでも完ぺきにこなせば、OTCグレード6は到達可能、というのは過去の経験からも言えることでした。

文法事項を一通りカバーしている本なので、ユニットが進むにつれ、難易度が少しづつ上がっていきます。

「分からないことや不安なことなど、なんでもいいので、気軽にメールしてください」と、研修ご担当者の方の許可を得て、連絡先を交換しました。

Mさんだけでなく、カウンセリングを受けた方全員と同じようにメールでフォローアップすることにしていました。日々の学習時間を記録して週に1回私にメールで報告することをお願いしました。その後全員1回はメールで学習報告が届き、それに対しアドバイスなど返信しました。

学習報告の「英文音読」の項目を必ず毎日30分~1時間、しっかり行う人がいました。それがMさんでした。

Mさんとはその後もメールで何度もやりとりしました。最初のメールはこんな感じでした。

「言われた通り、音読毎日30分~1時間ぐらいやっています。ただこんな感じでやっているとなんだかすごくメカニカルな感じがするのですが、これで本当にいいのでしょうか?」

私はすかさず返信しました。
「それでいいです。ある程度自然に流暢に話せる前の段階では、単純な動作の反復のみによって習得が可能です。そのままがんばって続けて下さい」

その後も毎週報告が届きましたが、彼は私の指示を地道に実践し取り組んでくれました。

 

2ランクUP!日々の英文音読の成果

それから約2か月後、テストの結果が出ました。なんとか1グレード上がってくれているといいのだけど、と思いながら成績表をみると、「8」だったMさんの会話グレードが、なんと2段階も一気に上がって「6」になっていました。

Mさん本人が一番驚いていたかもしれません。

ネイティブスピーカーのレッスンでは、ビジネス英会話表現などいろいろ学び練習します。でも範囲の無い会話テストで目に見えるような成果を出すには、学んだことの定着がどうしても必要です。そのためには英会話力を測定する、ということが必要です。

テスト無しでは「社員の英会話力を向上させる」という目標に対しての成果を測ることができないばかりか、そのための正しい方策もとることができないでしょう。

逆に上記事例のように、目標を具体化すれば、それに向かってそれをどのように達成するかという具体的な対策を取ることができます。

英語研修をせず、英文法の本を音読すればいい、というのとはまた話が違いますので、ご注意を!

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